CURRICULUM
カリキュラムと学生生活
SCROLL
カリキュラムの特徴と構成
物質化学類のカリキュラムは、基礎から専門へ段階的に学べるよう体系化されています。
まず「コア・プログラム」（Core Program）で理工学の基盤を固め、
次に「アドバンスト・プログラム」（Advanced Program）で専門性を深化させる二段構えです。
1,2年生では、主に導入科目、金沢大学（グローバル）スタンダードに基づくGS科目、
英語、理系の基礎科目などの共通教育科目と、学類共通の専門基礎科目等を修得します。
2年生の後期（Q3）に理学系の先端化学コアと工学系の応用化学コアの2つのコアプログラムのどちらかを選択し、
それぞれの専門科目・実験を受講して広範な自然科学の素養を身に付けます。
3年生からは6つの主題にグループ化された発展的な専門科目群：アドバンストプログラムの中から2つ以上を選択履修します。
これらのプログラムを組み合せて学習するカリキュラムと、4年生で研究室に所属して取り組む課題研究により、
化学に関する最先端の知識と実験技術を身に付けることができます。
さらに大学院博士前期課程（自然科学研究科物質化学専攻）に進学することで、
化学の専門職業人に必須の高いレベルの実践的思考力、創造力、実社会での問題解決への応用能力を修得することが可能です。
コア・プログラム（基盤教育）
物質化学類には先端化学コアプログラムと応用化学コアプログラムの２つが用意されており、2年後期に希望するコアプログラムを選択します。
先端化学コアプログラム
先端材料を原子・分子レベルで解明するための基本原理を学ぶ科目で構成されるプログラム
得られる学位：学士（理学）
特徴的な科目：理論化学、生物化学、放射化学、錯体化学、安全化学、物質化学実験等
卒業研究の特徴：先端化学コアプログラムの研究は学術的な意義・原理の理解を重視し、中長期的視点で行う理学的基礎研究を中心に展開しています。
応用化学コアプログラム
化学的スキルと工学的センスを両立する応用化学について学ぶ科目で構成されるプログラム
得られる学位：学士（工学）
特徴的な科目：高分子化学基礎、応用力学、化学工学量論、安全工学、応用化学基礎実験、課題探究ゼミナール等
卒業研究の特徴：応用化学コアプログラムの研究は社会的な意義・ものづくりによる課題解決に重きを置き、中短期的視点の工学的応用研究が中心となります。
アドバンスト・プログラム（専門教育）
2年後期から3年次に配置。物質化学の各専門領域に分かれた科目群を履修します。
物理化学、理論化学、有機化学、無機化学、分析化学、高分子化学、生物化学、放射化学といった講義科目が６つのアドバンストプログラムとして体系化されて提供され、段階的に高度な内容へと発展します。アドバンストプログラム講義科目と並行して実験実習科目もさらに充実していき、学んだ理論を実験で確かめることで理解を深めると共に、３年次終了までには配属される研究室が決定されるので、４年次の卒業研究に備えます。
学びの流れ
1年次は共通教育科目を中心に学びますが、基礎化学や実験の初歩も学びます。
2年次には有機化学や無機化学など化学の専門分野の講義が始まるとともに各分野の講義や基礎実験に取り組み、2年後期に所属するコアプログラムを選択します。
3年次は主にアドバンストプログラムに取り組み、より高度な内容を学ぶとともに英語論文購読などの国際的素養も身につけながら4年次の研究室配属に備えます。4年次になると卒業研究に専念し、教員の指導のもとに研究テーマに取り組みます。
このような一連の学びの流れによって問題発見・課題遂行力を総合的に鍛えます。
4年間の学び
物質化学類の学生生活を時間軸で見てみましょう。4年間を通じて、勉強はもちろん行事や課外活動など様々な経験があります。
1年次
4月に入学式。大学生活がスタートします。
まずオリエンテーションで履修登録方法などを理解するとともに導入科目を通じてクラスメイトや教員と交流し、大学での学びを身につけます。
前期が終了する頃には大学にも慣れ、夏休みには在学生スタッフとして高校生に大学を紹介する機会があるかも。
秋からは専門科目も始まり、本格的に勉強が忙しくなります。10月末の金大祭（大学祭）ではクラスやサークルで模擬店を出したりとイベントも充実してきます。
2年次
専門科目が増え、実験もスタートするため一段と忙しくなります。
仲間と協力しレポートを仕上げる日々ですが、
勉強の合間にはサークル活動やアルバイトに励む学生も多いです。
冬には研究室配属に向けた説明会があり、自分の興味のある研究分野を意識し始めます。
3年次
3年次に履修する講義科目は専門領域の集大成です。同時に週3日程度の午後は専門実験に明け暮れる日々になります。中には実験レポート作成で徹夜‥何てことも。夏休みには企業インターンシップや海外研修プログラムに参加するチャンスがあります。
後期になると4年次に所属する研究室を本格的に意識するようになり、研究室の先輩との交流を深めるなど卒業研究に向けての準備が始まり、一層学びが深まる時期です。。
4年次
ついに集大成の卒業研究がスタート。
大学では研究室で1日を過ごすようになり、自身の研究テーマに取り組みます。
最終学年ですが研究室では新人研究者として教員や先輩の指導を請うことに。
進捗はミーティングやゼミで報告し、フィードバックを受けながら解決策を探していきます。
同時に就職活動や大学院入試も実施されますが、各種サポートを受けながら両立を図ります。
年が明けるころには研究をまとめ、最終的には卒業論文として報告・提出を行い、晴れて卒業の運びとなります。
講義
大講義室での専門科目の講義では、教授の熱心な解説に耳を傾ける学生たちの姿があります。
従来の黒板を使った講義に加え、スクリーンに投影したスライドやコンピューターを使った計算演習など、多様な講義スタイルを駆使してわかりやく解説を行います。
本学では全学生がLMS（ラーニングマネージメントシステム）を活用し、予習復習や小テストに場所や時間を選ばずにアクセスできる環境がLMSを通じて提供されているので、効率の良い学習が可能です。わからないところもLMSを利用することで気軽に質問を行うことができます。
実験
化学実験室では白衣を着た学生たちが真剣に実験を行なっています。
例えば有機化学実験ではフラスコ内での反応を観察し、生成物を精製して反応収率を確かめます。
分析化学実験では中和滴定や重量分析のような基礎的手法から、最新鋭の分析装置を使った機器分析までを利用して、分子構造や物質濃度、各種物性を測定します。
実験・実習は少人数のグループに教員やTA（テーティングアシスタント）が付き、安全に配慮しつつ丁寧に指導します。
初めは戸惑う実験操作も、回を重ねるごとに上達し、最終的には自信を持って実験に取り組むことができるようになります。
研究室での活動
4年生になると各研究室に所属します。研究室では自分の実験スペースが与えられ、日々教員や大学院生と議論しながら世界初の研究に取り組みます。
実験結果が思い通りに出ず悩むこともありますが、試行錯誤を重ねる中で最も重要なスキルの一つである問題解決能力を身につけていきます。
苦労を重ねた結果実験がうまくいき、新しい物質の合成に成功したときには、言葉にできないような大きな達成感を得ることができます。
研究室ではゼミや発表会が頻繁に行われるため、プレゼン能力を身につけることができ、研究成果は各種学会や論文として発表します。
さらにはゼミ合宿やゼミ旅行などのレクレーションも研究室活動の楽しみの一つです。
年間スケジュール（行事）
上述のような学年進行と並行して、各種年間行事も行われます。
4月：新入生オリエンテーション
5月：春季キャンパスビジット
7月〜8月：大学院入試
8月：夏季キャンパスビジット
10月：金大祭（大学祭）
11月：物質化学フォーラム
3月：卒業式
授業・研究の様子
研究室紹介
物質化学類の研究室を一覧で紹介いたします。
留学支援
世界に飛び出すチャンスも物質化学類では応援します。金沢大学全体で多数の海外協定校があり、留学プログラムが充実しています。
交換留学制度
在学中に1学期〜1年間、海外の協定大学に留学できます。
本学の学生として留学するので、留学先の大学へ更に授業料を納付する必要はなく、経済的負担も軽減されます。
履修した単位も認定可能です。
短期研修・海外研修
夏休み等を利用した数週間のサマープログラムや研修にも参加できます。
英語での化学研修や海外企業見学など、コースも様々です。
過去には希望者が米国の大学研究室に滞在し実験プロジェクトに参加した例もあります。
留学支援・奨学金
留学希望者には、大学本部の留学企画課が個別相談に応じ、留学奨学金、語学学習などの情報提供や留学手続きのサポートを行なっています。
留学資金の支援には、日本学生支援機構や本学独自の奨学金制度もあります。
「将来は国際的に活躍したい」「海外の大学でも学んでみたい」という学生を物質化学類は積極的にバックアップします。
